2007/11/30

そんなことあるかよ〜


そんなことあるわけないよね〜 と思いながらもついつい引き込まれてしまう「イニシャルD」というマンガがあります(現在コミックスで36巻)。
拓海(たくみ)という主人公が古いスポーツカーで、最新・最強マシンを操るライバルを次々にバトルで破っていくという、たいへん分かりやすく、日本人ごのみのストーリーです。

主人公の拓海が乗っているマシンが「スプリンター・トレノ」、AE86という型式で、マニアの間では、通称「ハチロク」と呼ばれています。1986のデビューなので、すでに化石のような車ですが、いまだに街中で見かけます。今でもマニアがいるようです。
偶然にも拓海のハチロクとカラーリングまで同じ車に乗っていた時期があるので、今日はハチロクについて語りたいと思います。

さて、ハチロクの最大のポイントはFRという駆動方式(リヤタイヤで駆動する)であることでしょう。つまりドリフトができるということ(メーカーオプションのLSDが必要ですけど)。百数十万円の車でドリフトができるというのは画期的! ドリフトを夢見る多くの若者が、ハチロクを買った訳です。

もう1つ大切なポイントは、ハチロクの車重はわずか1トンしかなかったということ。1トンだから、130psのエンジンでも楽しめたし、ノーマルのブレーキでもちゃんと止まれたし、ハイグリップタイヤでなくてもそこそこのスピードでコーナリングができました。軽いことがスポーツカーの基本であることをハチロクは教えてくれました。

先日、発表された日産のGT-R、1.7トンのボディーに330psのエンジンが積まれています。日本が世界に誇るスポーツカーではありますが、ちょっとね。どこで使うのその330ps?

今は、ハチロクの頃とは時代が違い、車にも高い耐衝撃性が求められています。補強のために車は必然的に重くなり、ハチロクと同じような車重にはできないでしょう。でもパワーを上げるよりも軽く仕上げた車の方が何倍も楽しいことを伝えてくれるような車の誕生に期待します。

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