ロックギターの歴史を変えたパーツの1つとしてロック式アームの「フロイトローズ」(写真上)が挙げられます。それまで主流であったシンクロナイズトレモロアーム(主にストラトキャスターに搭載されていました)も完成度の高いパーツでしたが、構造的にチューニングに狂いが生じてしまうことは避けられません。
そこで登場したのが、「フロイトローズ」です。ナット部分とブリッジ部分をロックして使用するので、構造的にチューニングが狂いません。弦がベロベロになるまでアームダウンできること、2音程度のアームアップができること、そしてそれでもチューニングが狂わないことにギター小僧たちはぶっとびました。
でもね、高価でした。ロックナットが15,000円、フロイトローズが50,000円程度で、合わせて65,000円です。当時、若者に人気のグレコの一番高いレスポールが80,000円だったのに。
今では、ロックギターには、欠かせないフロイトローズですが、登場したときは、弦をロックしたためにギターの音が死んでしまう、みんな同じ音になってしまうなど、さまざまな批判がありましたが、今となってみればそのようなことを言う人もいません。当然事実ではありません。
さて、日本のESP社が世界に誇るロック式アームと言えば、「フリッカーⅠ」(写真下)です(知らないかな〜)。だれが使っていたかというと、ラウドネスの高崎晃くらいなのですけど...
フリッカーⅠの特長は、ブリッジがしっかりギターのボディーに接地しているので、音のノビが良いところです(基本的にアームアップはできない)。量産を前提として、型で作られているフロイトローズに対してフリッカーⅠは、ムクからの削り出しで作られています。削るのはNC旋盤なのですが、手作りと言った雰囲気です(高価なわけだ)。
20数年たったフリッカーⅠですが、いまでもバリバリ使っています。すでに絶版となっているのでスペアパーツが全く残っていないところが、怖いところです。
2007/12/30
フロイトローズ vs フリッカーⅠ
投稿者 マリネラ国王パタリロ八世でございます 時刻: 1:19
登録:
コメントの投稿 (Atom)
1 件のコメント:
コメントを投稿