2010/12/31
2010/12/24
2010/12/19
ウォークマン(S750)のデジタルエフェクトは使えるか
11/21にウォークマンの「デジタルノイズキャンセリング機能」を紹介しましたが、しばらく使ってみてこれはいいかもという機能があるので、紹介したいと思います。
・ダイナミックノーマライザ
ノーマライザというと一般的には、異なるアルバム間の録音レベルを補正をしたり、曲と曲の録音レベルを合わせる機能です。
ウオークマンのノーマライザは、これとは違いリアルタイムに小さい音を大きくする機能です。(原理がまったく違いますが、ずーっとコンプレッサーがかかっているイメージです、ただしコンプレッサーのような不自然さはありません)
普通に考えるとダイナミックレンジのない音楽再生になり邪道ではありますが、電車の中で音楽を聴くというシチュエーションでは、絶大な威力を発揮します。
ノイズの多い環境では、アコギ1本の録音とか、ライブアルバムのイントロで流れる生ピアノの音などは、音圧がないので、聞こえなくなりますが、ダイナミックノーマライザを使うとバッチリ聞こえます。
電車の中ではライブアルバムは聴けないものとあきらめていましたが、この機能で聞くことができるようになりました。
・クリアステレオ
カタログを見てみたときは、サラウンド機能のことかと思っていましたが違います(サラウンドは別にあります)。
ヘッドホンで音楽を聴くと音像の幅は頭の幅程度であまりステレオ感がありません。
クリアステレオを使うと音像がさほど広がる訳ではないのですが、左チェンネルのギターはきっちり左から、右チャンネルのキーボードはきっちり右から聞こえます。スピーカーで聴いているのと近い感じです。
・DSEE(高音域補完)
PMC音源をMP3にデコード(128Kbpsのビットレートを使用)すると、高音域の音が若干なくなります。MP3ファイルを再生したときにシンバルの音などがザラザラした感じに聞こえるのは、この影響です。
MP3は非可逆圧縮なので、エンコード時になくなった高音域を再現することは、原理的にはできないはずですが、DSEEを使うとあら不思議、艶やかな高音がよみがえります。エコーの余韻などがきれいに再生できるので、れこまたステレオ感がぐっとアップです。
携帯音楽プレイヤーは、基本性能さえしっかりしていれば、デジタルエフェクトなど不要と思っていましたが撤回です。
雑音の中でも音楽を音楽として聴くためにはどうすれば良いのか、SONYのエンジニアはずいぶん考えたんだろうと思います。雑誌やネットでもウォークマンのデジタルエフェクトを評価した記事は見かけないのが残念ですが、これは使えます。さずが元祖。